キャリアを通じて、革新的な取り組みで広く知られ、4件の特許を保有。科学的な発見やビジネス上の功績は、世界的に高く評価されてきました。1971年にはニクソン大統領より輸出に対する「大統領E認証書」、1978年にはカーター大統領より「大統領Eスター賞(輸出の卓越性に対する表彰)」を受賞しています。そのほか、1972年に米国商務省の輸出賞、1987年にアイオワ州経済インパクト賞、1991年にアーンスト・アンド・ヤングのアイオワ州起業家業績賞、2004年にはアイオワ・バイオテクノロジー協会よりバイオテクノロジー分野の起業家業績賞を受賞しました。2006年には、アイオワ州ビジネス殿堂入りを果たしています。
ケミン社内でも、また世界各地の地域社会においても、R.W.は「奉仕するリーダー」として生き、人々の生活の質を高め、地域社会へ貢献することを道徳的使命と信じて行動していました。R.W.とメアリーは、アイオワ州および世界中で静かに、しかし確かな影響をもたらす慈善活動のリーダーとなり、何百もの団体を支援し、多くの組織に対して多大な貢献を果たしてきました。どのような表彰に対しても常に謙虚な姿勢で臨んできたふたりは、壊滅的な自然災害の影響を受けた遠隔地の国々への支援活動が評価され、2019年に「ロバート・D・レイ・アイオワSHARES人道賞」を受賞。その栄誉を心から光栄に感じていました。
その志は時に、実現不可能に思えるほど大きなものでしたが、生涯を通じて成し遂げた数々の成果は、まさに畏敬の念を抱かせるものです。ケミンへの尽力は並々ならぬものでしたが、信仰、地域社会、そして何より家族への献身も決して欠かすことはありませんでした。子どもたち、12人の孫、7人のひ孫と過ごす時間は、何にも代えがたい大切なものでした。メアリーとともに築いたのは、科学的発見と他者への奉仕という遺産――それは98年の生涯を超えて、これからも受け継がれていくでしょう。祖父として、また世界的なビジネスの先見者として――多様な役割を果たしてきたR.W.は、その誠実さ、謙虚さ、そして「誰もが世界を変える力を持ち、それを実行すべきである」という揺るぎない信念とともに、いつまでも人々の記憶に残り続けることでしょう。